Shawn Wang
2016年と比べると、現在のJavaScriptはとてもよくなっています。
State of JSが始まったころはTypeScriptを使っている人は21％でしたが、現在は69％です。新しいフレームワークが毎日出てくるなんて冗談を言っていたのも昔の話で、ReactとVueがこの6年ずっと主要な地位にいます。そして「JSの進みが速すぎる」と言っていた人の割合は、59％から38％へと減りました。
これはJavaScriptという言語が停滞したわけではありません。Optional ChainingやNullish Coalescingが、登場してから2年しか経ってないにも関わらず、このアンケート上で最も使われるAPIとなっています。他にもTC39で進んでいる機能があります。日時の処理をする機能が足りてないと言ってましたよね。それをかなえるTemporal APIが最近Stage 3に進みました。
ツールのエコシステムも速い進化を遂げています。2021年はViteの年だといっても過言ではないでしょう。Viteは98％もの満足度を獲得しただけでなく、すでにこのアンケート上で30％もの利用率を誇っており、esbuildをしのいでいます。JavaScriptビルドツールを押し上げているのはViteだけではなりません。現在私たちが追っている12のツールのうち8つが、まだ登場して2年にも満たないものなんです！今回初めてだったモノレポツールの集計では、pnpmやTurborepo、Nxが上位になりましたが、その現状に満足している人の割合はまだ25％でした。まだまだこのカテゴリにおいてはやることがあるようです。
他にも、Deno、Rome、Astro、Remixをはじめ新しいツールの多くがベンチャーキャピタルから出資を受けた企業により支援されています。不安定なオープンソースの金銭的な支援に変わり、こうした流れが強まるのかもしれません。
Third Age of JavaScriptというエントリが3年目に入ろうとしています。意欲的なオープンソースの活動者や起業家に対する機会は広がり続けています。この先2年3年とどんなことが起こるのか、とても楽しみです！